リーダーシップ、マネジメント

競争を乗り越え、企業を成長させる14の経営戦略(前編)

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企業の目的は、社会に価値を提供しながら繁栄を続けることです。株式を公開している企業であれば、さらに企業価値の最大化を追い求めるという条件がつくでしょう。
これは言葉にすると簡単ですが、実現するのは容易ではありません。経営環境をしっかり見据えて、効果的な戦略を描き、それを適切に実行し続けられる企業だけが勝ち組となれるのです。
よい戦略を構想するのは容易なことではありません。それでもいくつかのポイントを意識するだけでも、戦略の有効性は大きく変わってきます。

<前編①~⑦>

①戦術のない戦略では勝利への道のりは遠い。戦略のない戦術は敗北者の騒音である。

 マクロ視点での戦略と、ミクロ視点での戦術の両方をバランスよく実現することの必要性を説いた言葉です。
 例えば、戦術だけはしっかりしていて、戦略がプアな企業があったらどうなるでしょうか。おそらく、部分最適になるだけで、企業としてのトータルの競争力は得られないでしょう。ベクトルがバラバラで経営資源も浪費してしまいますから、長期的に勝つことはできないはずです。
 逆にグランドデザインとしての戦略だけは立派だけど、局地戦での戦い方を現場任せにしたり、実際に弱かったらどうなるでしょうか。経営資源の浪費は避けられるかもしれませんが、これでもまた戦いには勝てません。
 「戦略は実行」という言葉もあります。まずは経営資源を有効活用して勝ち残れる戦略(グランドデザイン)を描きながらも、実行面でも局地戦に勝てる施策をしっかり打つことが必要なのです。

②大事なのは、何をするかではなく、何をしないかである

 戦略というと、新規事業として何をやるかという成長戦略を想起される方も多いでしょう。これは「何をするか」という議論です。しかし、それ以上に大事なのは、「ここから先のことはしない」と明確に決めることです。
 なぜ「ここから先のことはしない」という意思決定が必要かといえば、経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報、ネットワーク)には限りがあるからです。

③競争するのは最悪の戦略

 経営資源を無駄遣いせずに繁栄するには、競争をうまく避ける検討をすることが重要です。
 「戦略」という単語を分解すると「戦を略す」となります。この言葉が生まれたのは孫子の時代ですが、すでにその頃から、何らかの方法で真っ向勝負を避ける方が、好ましい結果をもたらすと考えられていたのです。
 では、具体的にはどのようなやり方で真っ向勝負を避ければよいのでしょうか。
1.市場の棲み分け
 俗にいうニッチ戦略です。つまり、ある市場に特化し、そこで局所的ナンバーワン、可能であれば局所的オンリーワンを目指すことで、競争力を維持するのです。
2.差別化
 ライバルがAというポイントを訴求するのであれば、自社はBという別のポイントを訴求するのです。「顧客の頭の中で棲み分けをする」ともいえます。
3.「ゲームのルール」を根源から変える
 これは簡単ではありませんが、成功した曉には非常に大きなリターンがもたらされることもあるので、可能ならば検討したいものです。
 いずれにせよ、「勝てる戦を戦う」という発想が大事なのです。

④魅力的ではない市場で稼ぐのは難しい

 儲けることが難しい業界で頑張っても、なかなか利益は上がりません。逆に、誰もが儲けやすい業界であれば、それほど頑張らなくても一定の利益はついてきます。
 参入する市場や業界(Where)を慎重に選ぶことが、どう戦うか(How)よりも大事なことが多いのです。

⑤成長分野は混雑分野

 市場の魅力度の要素として、市場規模が大きかったり、高い成長率が見込まれたりするということは非常に重要なことです。しかし、そこには大きな罠が潜んでいます。皆がその市場に殺到し、あっという間にレッドオーシャン(血の海)になってしまうということです。
 とはいえ、多くの企業は「成長率の高い市場」に弱いものです。参入障壁が低かったり、自社の経営資源を活用できたりすると、「まずは参入してみよう」ということになりがちです。
 こうした罠を避ける上で有効なのが、「市場の魅力度×競争優位構築の可能性」マトリクスによる確認です。
 これは新規事業の機会を評価する際に、市場の魅力度だけではなく、その市場で中期的に勝てる見込みをあわせて検討するものです。成長市場ほどライバルが多く、勝ちにくくなるというビジネスの基本は押さえておきたいものです。

⑥ゲームのルールを作れ

 戦略論では、何をすれば勝てるかということを「ゲームのルール」という言葉を使って表現することがあります。そのルールを自分の都合がいいように最初に作ったり、先行者がいる場合には作り変えることが、効率よくことにつながるのです。

⑦ORではなくANDを目指せ

 物事には通常「あちら立てればこちら立たず」のトレードオフが存在するものです。たとえば品質と短納期は通常はなかなか両立させることができません。
 マイケル・ポーター教授が提唱したコストリーダーシップ戦略(低コストで勝つ戦略)と差別化戦略(顧客に価値を認めさせて高価格を実現する戦略)も、トレードオフの関係にあり、どちらかに明確に軸足を置く方がいいとされています。
 これに異を唱えるのがゲーリー・ハメルの言葉です。彼は容易なトレードオフで妥協するのではなく、あえてトレードオフを打破するようなアイデアを出し、両者を高次元で実現すべきと説きました。
 これは難しいことではありますが、「AND」を満たした場合、その業界で圧倒的なポジションを築けるといえます。

(出典:MBA100の基本)

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